経営者の皆様、こんにちは。「ITのちからで地域に貢献したい」でお馴染みの『わかるラボ』中島です。

今日は、ユーザー企業[note]システムを使う側の企業[/note]におけるIT業務の体制について確認してみたいと思います。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行している「IT人材白書2018年度版」を参照していきます。

「IT人材白書」とは

「IT人材白書」は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行しているもので、IT人材に関する動向調査結果がまとめられており、PDF版は無償で公開されています。ITベンダとして、ユーザー企業として、ネットサービス実施企業としての動向がまとめられていますので、どういった人材が活躍しているのか、不足しているのか。今後どんな動きが予想されるのかが掲載されています。人手不足のこの時代、アウトソーシングや協業、自社教育など、どう人材を確保していくかが経営の肝となりますので、ぜひ参考にしたい資料です。

ユーザー企業におけるIT部門の有無

それではまず、ユーザー企業におけるIT部門の有無について確認してみたいと思います。

引用元:「IT人材白書2018年度版」(独立行政法人情報処理推進機構) 図表3-2-3

従業員数が大きな企業ほど、IT部門を設置している割合が高くなります。小規模企業の場合は、IT部門を設置していないという回答が増えますが、他部門との兼務、あるいはアウトソーシングの活用で専門部署がない状況と推察しています。

ユーザー企業におけるIT部門の人材数

次に、IT部門は何名くらいで構成されているのかを見てみたいと思います。

引用元:「IT人材白書2018年度版」(独立行政法人情報処理推進機構) 図表3-2-4

300名以下のユーザー企業8割で、IT部門の人材が5名以下という結果になっています。グラフから読み取ることはできませんが、中小企業においては、1〜2名くらいかなというのが肌感覚であります。

人材数はどれくらいITを活用するか経営の方針に左右されますので、多い少ないを自社と比較することにあまり意味はないものと思います。

ユーザー企業でITに関する業務を担当している部門

次に、ユーザー企業でITに関する業務を担当している部門はどこなのか見てみたいと思います。

引用元:「IT人材白書2018年度版」(独立行政法人情報処理推進機構) 図表3-2-6

IT部門の担当状況

図表3-2-6のIT部門業務トップ3を並べると「全社ITの企画」「情報セキュリティリスク管理」「社内システム運用管理」という形となります。企業全体のIT化を推進する部署として、全社ITの企画を行い、また全体的な情報セキュリティリスクのコントロールを行う体制があることが読み取れます。また、IT技術を保有し社内システムの安定運用を行っていることも分かります。

次に、図表3-2-7で、今後のIT部門における人材動向はどうなると考えているかを見てみます。

引用元:「IT人材白書2018年度版」(独立行政法人情報処理推進機構) 図表3-2-7

「情報セキュリティリスク」「全社ITの企画」「データ分析などの高度化による情報活用」の人員が増加すると見られています。逆に減少するとして「社内システム運用管理」「社内システム開発・導入・保守」「社内IT基盤構築・運用」の数値が高くなっており、今後自社対応ではなくアウトソーシングをする方向性であることが読み取れます。

事業部門等、他部門の担当状況

同じく図表3-2-6を見てみると、事業部門等、他部門が担当しているのは「社内業務プロセス設計」「データ分析などの高度化による情報活用」「社外向けウェブシステム開発・運用」の順となりました。ITそのものより、業務プロセスの改善、情報の利活用に重きが置かれています。3番目の「社外向けウェブシステム開発・運用」とは、事業性のあるシステム開発部署を専門に設置しているケースと想定されます。

次に、図表3-2-8で、今後の事業部門における人材動向はどうなると考えているかを見てみます。

「データ分析などの高度化による情報活用」「社内業務プロセス設計」「情報セキュリティリスク管理」が増加するという回答が上位に来ており、その他はあまり変化がないと見られているようです。

データ分析に関しては、今後もビッグデータやAI技術などの活用により、専門部署を設置しようと考える企業が増えてきています。また、情報セキュリティに関しても、経営全体のリスク管理の面から、ITという情報技術だけの面ではなく業務プロセスや体外的な対応も含めた体制構築をする必要があることの現れと読み取りました。

まとめ

企業経営において、ITは切っても切れないものです。ITをどういう体制で活用するのかは経営方針に沿う必要があり、自社でどうしたいかという明確なビジョンが肝要です。

とは言え、「IT人材白書」に掲載されている数値は全体的な傾向としては参考になると思いますので、ぜひ動向について注視頂ければと存じます。

また「データ分析などの高度化による情報活用」「情報セキュリティリスク管理」は今後も注視したいキーワードです。自社においてどう体制を組むかについて、一度ご検討頂ければと思います。


今回「IT人材白書」から、各社におけるIT体制について確認してみました。IT体制については今後も当ブログでご案内していきたいと思います。また、個別でのご相談につきましても承りますので、問い合わせフォームやTEL 050-3553-7653 (土日祝除く10:00-17:00)でご連絡をいただければと存じます。

本日もブログをご覧いただきましてありがとうございました!

最終更新日:2018年12月20日